ハートを撃て!

どれだけ背伸びしたって、君の視界に入らない

ヒメアノ〜ル感想※ネタバレあり

見てきました。ネタバレあります。これから観る予定の人はネタバレ関連一切見ないで行ってほしい…。

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ツイッターでやたらヒメアノールの文字をみて、途中退場する人が出たとか見ていられないっていう感想を見て、気になって調べるまでこの映画のこと全く知りませんでした。
調べたら剛くんが快楽殺人鬼だと知り、これは見るしかないと。イケメンの血まみれだったりサイコな役だったりが大好きなので、終わった後「剛くんに殺されたい…」って言ってるところまで想像して友達を誘いました。

けれど、想像とは全然違った。悪の教典とか渇きとか、最近だとライチ光クラブみたいにザクザク人が死んで目を背けたくなるえぐさだとおもっていたのに、グロさという点ではそこまでじゃなくって、内臓が出てくるわけでも目玉取り出すわけでもなくてちょっと痛いくらい。
なのに違う部分ですっごく苦しかったです。

序盤の、安藤さん(ムロツヨシ)と岡田くん(濱田岳)が出てくるシーンはおもしろくてクスクス笑えて、あとちょっとだけ退屈さもかんじたんだけど、森田くんがアパートを下から見上げてタイトルが出てきたときにすごくぞわっとした。静かに空気が変えられたかんじ。そこであ、そういえばタイトルまだ出てなかったって気がついたな。

森田くんのこと、快楽殺人鬼って書かれていたけれど、最後まで見ても快楽殺人鬼には感じられなかった。
殺人を楽しんでるようには見えなくて、だけどとくに理由があって殺人をしているようにも見えない。ポスターにかかれてる、面倒臭いから殺していい?って、まさにそんな感じ。
なんで岡田くんとユカちゃんに執着したのかもわからないし、チラッと見ただけの女性やユカちゃんの隣に住んでる男を殺すのにパチンコで勝った金を奪った男たちは殺さなかったのもわからなかった。
煙草を吸ってたのに「吸ってないです」って繰り返したり、カフェに「初めて行った」っていってたのに「いつもあの先輩いるよね」って自爆して、それを突っ込まれた時「そんなこといったっけ」って言ったり、これがなんだったのかもわからない。
バレてることをかくす子どもみたいな嘘なのか、それとも二重人格みたいに記憶がないのか。最後まで見たらわかると思ったのにわからなかった。
警察が部屋に来た時、「弟です」って答えた森田くんは平然としすぎていて殺したことを隠す嘘には聞こえないし、ましてはそんな嘘をつくくらいならあんなわかりやすく庭掘り返さないよね。

この通り、森田くんに共感も感情輸入も全くできないし、最後までやっぱり何を考えているのかわからなかったのに、最後の最後、10秒くらいの、たった3文程度の台詞で涙がとまらなくなった。
どうやら監督の優しさでこのラストになったみたいだけど、このラストがなかったらこんなに苦しくならなかったよ…。

途中も、ところどころ森田くんの間伸びした?話し方だったり、言葉の選び方だったり行動だったり、子どもっぽいところが見えていたんだけど、最後の最後、「岡田くん、来てたんだぁ」って話し出す森田くんは完全に「子ども」で「無垢」って言葉がぴったりだなって思いました。「岡田くん、また遊びに来てね」っていう森田くんの笑顔は完全に「無垢」だった。

あと、いま思い返すと森田くんが人を殺しているシーン以外はほとんど「平凡などこにでもある日常」だったのが余計にゾッとする。

このラストがなければサイコキラー剛くん最高!たまんない!殺してください!で終わったと思うんだけど、映画を見終わったあとは今すぐに森田くんを抱きしめに行きたかった。
最後のシーンでスイッチを入れられたみたいにじわじわ涙がでてきて、この映画中一番泣いたのエンドロールだったとおもう。年をとるにつれて涙腺ぼろぼろになってるんだけど、本編中よりも終わってからこんなに涙がとまらない映画って初めてだったかもしれない。ましては思い出して泣きそうになるなんて。

結局森田くんのことはわからないし、なのになんで涙がとまらなくなったのかもわからないし、わからないだらけだったのに、なんでこんないろんな感情が引きずるんだろうってかんじ。

もう一回見たら森田くんのことがちょっと掴めるかなとか、いや多分わかんないな、むしろわからなかったが正解でいいのかもなっていろいろ考えてる。わかるわからない置いといて、もう一回見たいです。けど、いくら結末しってるからってこれを一人で受け止められるメンタル持ち合わせてないから、また誰か誘おうと思います。


あと、ものすごく子どもっぽい喋り方と、さすがに無理があるだろっていう37歳(だよね?)の学生服姿のアンバランスさがもうなんかすごくきゅんってしました。

剛くんの演技もっとみたいなっておもったので、とりあえずおすすめされたマシーン日記見てみよう。